マロングラッセ Mk.II

赤西真論のブログらしきもの

Scrap 20231203

最近AYANEO AIRを中古で購入したので、設定に関することを少しメモ。
買ったモデルは16GB/256GBのSTANDARD VERSION。後述するが、スピーカーに不具合があるので多分初期ロット。
ちなみにYahoo フリマで起動時に不具合があるジャンク品を買ったが、確かに画面が映らないことが度々あった。
ただ、色々パーツを入れ替えたりOS再インストールした結果、全く起きなくなった。よく分からない。

分解方法

まずこういうデバイスを買うと分解方法が気になるもの。ただ、分解方法を日本語で説明してるのはこの動画ぐらいしかない。

【5】AYANEO AIR スタンダード 実機感想レビュー「分解してSSDを交換する方法」Ryzen 5 5560U搭載のゲーミングUMPC スタンダードモデル 中華ゲーム機の大きさのパソコン - YouTube

動画は長すぎるので、分解方法の概要を書くと以下の通り。

  1. LTとRTのカバーを外す。背面側から親指で押し上げる形で引っ張ると簡単に外れる。
  2. LCとRCのカバーを外す。LBとRBの横から分解用のピックを差し込むと爪が外れていく。LB側とRB側で爪の向きが違うので、外れないと思ったら逆から攻める。意外と割れないので、結構強く外してOK。
  3. これで上側のネジがすべて見えるので外す。LTとRTの奥の方にもネジがあるので外すのを忘れないこと。
  4. 下側は見えているネジ2本とmicroSDスロット部分にあるネジを外す。
  5. ネジを外したら上側の爪を外す。背面方向に向かって外すと良いが、Type-Cの部分が微妙に引っ掛かるので注意。上側から外すと分解中に電源が入りにくくなる。
  6. 側面から順番に爪を外していく。特に難しくはないが、指紋センサーの配線があるため外れた時勢いよく開けない方がよい。結構長いので、よっぽどのことがない限り大丈夫だとは思う。
  7. 開けるとWLANモジュールが外せる。正直MediaTekのモジュールはあんまり信頼してないので、Intel製のモジュールに入れ替えた。
  8. SSDの交換はかなり面倒。ファンが載っているプラパーツを外す必要がある。このパーツを外すにはLスピーカーも外す必要がある。ネジを外すだけなので難しくはない。ただ、一か所だけ封印シールがある。
  9. 戻すのはネジ締めて、爪をはめて、ネジを締めるだけなので簡単。

OSインストール

Windowsリカバリ領域から再インストールしてもいいが、普通にクリーンインストールしてもよい。AYANEOの公式サイトでドライバーとAYASpaceは配られているので簡単にインストールできる。
ただ、この手のUMPCにありがちなディスプレイの向きが違うタイプなので、インストール中は縦向きになる。解像度が1920x1080なので困りはしない。
BIOS画面に入るにはキーボードをつないでDelキーを連打しながら起動すると入れる。設定項目はかなり少なく起動に関する設定ぐらいしかできない。
ちなみにAYANEOの公式サイトではコントローラーのファームウェアアップデートファイルが配られている。このファイルを適用するには左スティックを押し込んだまま起動するとWindows上に特別なドライブが出現する。出てきたドライブにファームウェアファイルを入れると数秒後にドライブが消える。これで適用される。このファイルを適用したところ、起動時に謎バイブが無くなったので、気になる人は適用するとよい。このファイルを適用する前はBIOS画面で無限にバイブしていたので助かった。

Windowsでは物足りないそこのあなた、Steam OSを入れることが出来るHoloISOもございます。
github.com
これをAYANEO AIRできちんと使うのであれば、以下のMODも同時に入れることをおすすめする。
github.com
github.com
github.com
正直Steam OSはSteamのゲームだけするならいいが、非Steamのゲームをやるには一旦デスクトップモードに切り替えてから登録する必要があるので面倒。Windowsのゲームがかなりまともに動くことには驚いた。
あと、スピーカーがおかしいロットはソフトウェアだけで修正するのが難しい。これについては後述。
結局私はWindowsで運用することにした。

Windows上で導入するべきソフト

WindowsではまずAYASpaceのマウスモードを無効にする。これはJoyToKeyで代用する。
JoyToKeyの設定は今回以下のようにしてみた。普通にゲームパッドとして使いたいこともあるので無効設定も入れている。

ボタン 割当先
LT マウス左ボタン
RT マウス右ボタン
LB BackSpace
RB Ctrl
左スティック マウスポインタ操作
左スティック長押し 無効用プロファイル切り替え
十字ボタン 方向キー
ビューボタン Shift
メニューボタン 音量ミュート
A Enter
B Esc
X PageDown
Y PageUp
右スティック スクロール
右スティック押し込み マウス中央ボタン

無効用プロファイルは左スティック長押し以外の設定が無いものにしている。
ただ、JoyToKeyは便利なのだが使っている間ゲームパッド入力を無効にするわけではないため、ゲームによってはマウス操作とぶつかる。そのために特定のソフト以外にはゲームパッドを認識させないソフトを入れるとよい。
github.com
ちょっと使い方に癖があるソフトで、コントローラーの設定は見えなくするデバイスの指定というのは分かるのだが、アプリケーションのリストはホワイトリストであることに注意しないといけない。ここのリストで指定したソフトにのみコントローラーが見えるようになる。なので、ここのリストにはJoyToKey、AYASpace、Steamの実行ファイルを指定するとよい。Steamさえ指定しておけばSteamの入力サポートで個別にゲームを指定する必要がない。

初期ロットのスピーカー

AYANEO AIRの初期ロットは左スピーカーの配線が逆になっており、位相が逆になるという問題がある。この個体を無事引いてしまったので、音がおかしい。
yoshives.com
これを直すために専用の修理キットが出ている。そして、8月までは無料で配布されていたらしい。だが、無料期間が終わっており、69ドル(1万円ぐらい)する。さすがに高い。
ということでソフトウェアで直す。Windowsについては、↑のサイトに書いてあるので参考になる。

Steam OSについては直す方法が分からなかった。最近のLinuxサウンド管理にPipeWireが使われておりここでフィルターをかけることが出来る。これで左チャンネルに逆位相のフィルターを入れればいいのだが、このフィルター(Invert)がSteam OSに入っているPipeWireのバージョンが古く使えない。それもSteam OS向けのカスタマイズが入っているらしく最新バージョンを入れることが出来ない。なので、今回は諦めた。

総評

正直Windowsで使うぶんにはかなりよい。エロゲとの相性は最高である。特にJoyToKeyとHidHideを使えばかなり快適である。
HidHideを使わないとゲームによっては勝手にスティック入力が入って不便。ワム製吉里吉里には無効に出来るオプションがあるが、このオプションがある方が少ない。というか隠し機能のようにゲームパッドを認識しないでほしい。
無効プロファイルとの切り替えを入れることによってゲームパッドとして使いたいときも簡単に切り替えられるのがよい。
こういうデバイスってSteam DeckやROG Allyが有名だと思うが、あれはデカすぎる。正直令和のデバイスじゃない。Atari Lynxに似てない?
AYANEO AIRのサイズは素晴らしいと思う。ただ、普通に買うと10万ぐらいするのは高いよね...

これで少しでも積みゲーを消化していかないと...